創業者の性加害問題で社名変更まで迫られているジャニーズ事務所に対し、スポンサーにとどまらずテレビ局にも撤退の動きが出てきた。ＮＨＫにおけるジャニーズの〝牙城〟だった音楽バラエティー「ザ少年倶楽部」が存続の危機にあると報じられたのだ。ジャニーズ離れの流れが止まらない今、ＮＨＫ紅白歌合戦への影響も必至だ。

ジャニーズＪｒ．らが多数出演する「ザ少年倶楽部」をめぐっては、２１日付のサンケイスポーツが存続の危機だと報じた。性加害問題が表面化して以降、ＮＨＫには所属タレントの起用について否定的な声が寄せられているという。

「もともとジャニーズのタレントだけが出演する内容を疑問視する声の多かった番組ですが、ＮＨＫは譲りませんでした。それだけＮＨＫとジャニーズの太いパイプを具現化した番組だったわけです」と音楽関係者は指摘する。

性加害問題をめぐり、ＮＨＫは「クローズアップ現代」で〝メディアの沈黙〟について報じたが、「局内では報道サイドと番組制作サイドでは明らかに温度差がありました」と芸能関係者は話す。

しかしスポンサー離れが相次ぐなか、各メディアも対応を迫られている。ＴＢＳはジャニーズ事務所に対し、人権侵害防止の具体策を対外的に公表することなどを求める要望書を提出。所属タレントの起用については「事務所の人権に対する改革を促しながら改善状況を見て判断したい」との見解を示している。

「ＮＨＫも決して他人事ではないということ。民放はスポンサーの意向で撤退することも可能だが、ＮＨＫはその判断が難しい。
ジャニーズの〝牙城〟だった『ザ少年倶楽部』に手が入るということは、ＮＨＫも決断を迫られています」と先の音楽関係者。

大みそかの紅白にも大きな影響を及ぼしかねない事態となっている。紅白は近年、ジャニーズとは密接な関係だった。長年にわたり白組司会はジャニーズのタレントが務め、毎年５～６組が出演し紅白を盛り上げてきたからだ。

「数年前には、前社長の藤島ジュリー景子氏が８組の出演をねじ込もうとしたそうです。さすがに実現はしませんでしたが、それだけ紅白はジャニーズに〝おんぶにだっこ〟でした。しかし今年はそうはいかない。ジャニーズタレントの出演は絶望的といえるでしょう」（先の音楽関係者）

ジャニーズ事務所は１０月２日に会見して、新社名などについて説明するとみられ、緊迫した事態は続く。


ジャニーズ離れＮＨＫに波及か「紅白」出演は絶望的　〝牙城〟の「ザ少年倶楽部」も存続の危機　対応迫られるメディア

https://news.yahoo.co.jp/articles/3cf6fce6257210cc3bc02171dee468354279d53f